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不安定な春ー肝の季節

さわやかな風が吹く4月。桜が散ると、木々の新緑がいっせいに輝きを増します。日差しも日に日に力をつけて、紫外線が気になるこの時期、気持ちのよい陽気に胸が弾む一方で、気持ちも体調も不安定になる方も、多いのが春です。

気候は過ごしやすくなるのに、なぜ人の心身は不安定になるのでしょうか。
日本では新学期、新年度が始まる季節なので、出会いや別れ、物事の終わりと始まりが起こる、心身ともに慌ただしい時期ということもあるかもしれません。
近年では、花粉症の爆発的な広がりも、春を憂鬱な季節にしている一因と言えますね。

東洋医学では、人は大自然の一部、この大きな宇宙の仕組みの中の一部であり、身体の中にも小さな宇宙を持つ存在と考えられています。
春は木々が芽吹き、花を咲かせて、上へ上へと伸びていこうとする成長の季節です。冬の間、眠っていた虫たち、動物たちが目覚めて行動し始める季節でもあります。
眠って動かずにいた静かな世界が、再び動き、巡り、再生していく季節。世界が動き出しているのですから、その一部である私たちの身体も、動揺しやすいのです。身体と心はひとつのものですから、一緒に揺れ動いています。春になると、身体は奥に眠っていたエネルギーを身体の隅々まで行き渡らせます。この機能を司る主役は、肝です。

春の暖かい陽気は、上へと上昇します。身体の中でも、エネルギーや熱は頭の方へと上りやすく、めまいや頭痛、アレルギー症状を助長したり、感情は高ぶりやすく、涙もろくなったり、怒りっぽくなったり。肝風内動といって、肝の気は、身体の中に風を起こし、気血は春の樹木のように上に向かって伸びていきます。肝は筋肉、目とも関係の深い臓器です。この季節はストレスを避けて筋肉を柔らかく保ち、目を休めてあげると、不安定になりがちな体調を整えるのに有効です。

ストレスに弱い肝を補うには、気温の上昇に合わせるように、身体を温める食事を心がけます。また、旬の春野菜に含まれる苦みや酸味は心を鎮めてくれる手助けになります。
春の日差しを浴びながらゆっくりと散歩することで、冬の間に凝り固まっていた筋肉を目覚めさせ、気持ちよく過ごすことも大切です。
明るい日が差し込む部屋でヨガをする、なんていうのも気持ち良さそうですね。深い呼吸も、ピースフルな気分を引き出してくれるかもしれません。あ、でも、動揺しやすいこの季節、バランスポーズは要注意ですネ

セラキュアでは、季節に応じた体調、心の変化を考えながら、治療を行っています。鍼灸治療に限らず、みなさまのライフスタイルに合わせた生活面でのアドバイス、運動法、養生法、食事法などもご提案させて頂いています。不安定さがなかなか治まらない~!なんていうときには、お気軽にご相談下さいね
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by Theracua Staff  at 13:32 |  東洋医学よもやま話 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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